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第1回(2015年度)

受賞作品一覧

大賞

大賞

山口峯三さん (90歳/埼玉県)

前略。どうだい、ソッチ。
もう馴れたかい。
コッチは万事に不馴れで、閉口しているよ。
そうか、出窓の手すりにきていた鳩も、君から豆が貰えず閉口しているのか、おれが顔を出すと、ぷいと顔を背けて行っちまうんだ。
おれだって、君に劣らず優しいのになあ。
まあ、いいか。
鳩は鳩、おれはおれ。
君のつくる味噌汁(おみおつけ)が飲みてえよ。
こん畜生め、後略だ。

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佳作

佳作

政田鮎香さん (8歳/福井県)

かみさまへ
まいごになったら、かえり道を教えてください。
わたしだけじゃなく、
犬のクーちゃんや、まいごのみんな、
おじいちゃんおばあちゃんにも、
道を教えてあげてください。

かみさまへ まいごになったら、かえり道を教えてください。 わたしだけじゃなく、犬のクーちゃんや、まいごのみんな、 おじいちゃんおばあちゃんにも、 道を教えてあげてください

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かみさまへ まいごになったら、かえり道を教えてください。 わたしだけじゃなく、犬のクーちゃんや、まいごのみんな、 おじいちゃんおばあちゃんにも、 道を教えてあげてください
佳作

山﨑 雷さん (14歳/兵庫県)

僕の夢は消防士になることだ。
小学四年生のときに、祖母が危篤状態になった。
病院では、長年、連れ添っている祖父は泣き崩れていた。
僕は祖母の手を握り声を掛け続けた。
すると、家族の〝気持ち〟が伝わったのか、少しずつ意識を取り戻していった。
僕はこのことで命の大切さと、強い〝気持ち〟が人の命を救うことを学んだ。
僕が人々を助けたいという〝気持ち〟を誰よりも持つ消防士になりたい。

僕の夢は消防士になることだ。小学四年生のときに、祖母が危篤状態になった。 病院では、長年、連れ添っている祖父は泣き崩れていた。 僕は祖母の手を握り声を掛け続けた。 すると、家族の“気持ち”が伝わったのか、少しずつ意識を取り戻していった。 僕はこのことで命の大切さと、強い“気持ち”が人の命を救うことを学んだ。 僕が人々を助けたいという“気持ち”を誰よりも持つ消防士になりたい。

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僕の夢は消防士になることだ。小学四年生のときに、祖母が危篤状態になった。 病院では、長年、連れ添っている祖父は泣き崩れていた。 僕は祖母の手を握り声を掛け続けた。 すると、家族の“気持ち”が伝わったのか、少しずつ意識を取り戻していった。 僕はこのことで命の大切さと、強い“気持ち”が人の命を救うことを学んだ。 僕が人々を助けたいという“気持ち”を誰よりも持つ消防士になりたい。
佳作

劉 翠さん (25歳/京都府)

母も私も海が大好きです。
中国の海から遠く離れた町で暮らしている母は海を一度も見ないまま、杖を必要とする生活になってしまいました。
子供の頃、まだ歩けない私たちの手を母がしっかり握ってくれたように、今度は私と兄が母の手を握り、母の杖となって、母を波打ち際に連れて行き、砂浜とうち寄せる波の感触を体験させてあげたい。
広大無辺の海を見て、きっと母の気持ちも安らぎ、感動することでしょう。
私のささやかな願いです。

母も私も海が大好きです。 中国の海から遠く離れた町で暮らしている母は海を一度も見ないまま、 杖を必要とする生活になってしまいました。 子供の頃、まだ歩けない私たちの手を母がしっかり握ってくれたように、 今度は私と兄が母の手を握り、母の杖となって、母を波打ち際に連れて行き、 砂浜とうち寄せる波の感触を体験させてあげたい。 広大無辺の海を見て、きっと母の気持ちも安らぎ、感動することでしょう。 私のささやかな願いです。

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母も私も海が大好きです。 中国の海から遠く離れた町で暮らしている母は海を一度も見ないまま、 杖を必要とする生活になってしまいました。 子供の頃、まだ歩けない私たちの手を母がしっかり握ってくれたように、 今度は私と兄が母の手を握り、母の杖となって、母を波打ち際に連れて行き、 砂浜とうち寄せる波の感触を体験させてあげたい。 広大無辺の海を見て、きっと母の気持ちも安らぎ、感動することでしょう。 私のささやかな願いです。
佳作

坂元福美さん (51歳/埼玉県)

余命一ヶ月と告げられたのに
あれから半年まだ朝を迎えられる事に
心から感謝しつつ、
私の願い事はひとつです。
51年も幸せに生きてきて、
自分が消えた後を生まれて初めて考えました。
私に何かあったとき、
一生懸命看護してくれた娘が
病院のそばを通るたび一人涙流しませんように。
そばで誰かが悲しい背中をさすってくれますように。
部活に励んでいる息子の弁当がコンビニの弁当になっても、
どうか一緒に楽しく食べてくれる仲間が、そばに居てくれますように。

余命一ヶ月と告げられたのに あれから半年まだ朝を迎えられる事に 心から感謝しつつ、 私の願い事はひとつです。 51年も幸せに生きてきて、自分が消えた後を生まれて初めて考えました。 私に何かあったとき、一生懸命看護してくれた娘が 病院のそばを通るたび一人涙流しませんように。 そばで誰かが悲しい背中をさすってくれますように。 部活に励んでいる息子の弁当がコンビニの弁当になっても どうか一緒に楽しく食べてくれる仲間が、そばに居てくれますように

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余命一ヶ月と告げられたのに あれから半年まだ朝を迎えられる事に 心から感謝しつつ、 私の願い事はひとつです。 51年も幸せに生きてきて、自分が消えた後を生まれて初めて考えました。 私に何かあったとき、一生懸命看護してくれた娘が 病院のそばを通るたび一人涙流しませんように。 そばで誰かが悲しい背中をさすってくれますように。 部活に励んでいる息子の弁当がコンビニの弁当になっても どうか一緒に楽しく食べてくれる仲間が、そばに居てくれますように
佳作

福田喜子さん (61歳/大阪府)

最近、夫婦共々呆けに拍車がかかってきた。
外に出掛けたら、何処へ行くんやった?
ア、そうや、と椅子から立ち上がったら、何するんやったかな?
鍵が、眼鏡が、携帯が無い~、ヤレヤレ…
お互いの呆けにツッコミを入れながら、喧嘩もせんと笑い転げていますが、
神さん、これはお別れの準備やろか?
その内相手の事も、息するのも忘れそうや。
でも、神さん、お願いです。
もうあと少し夫婦漫才やらして下さい。
私らええコンビですねん。

最近、夫婦共々呆けに拍車がかかってきた。 外に出掛けたら、何処へ行くんやった? ア、そうや、と椅子から立ち上がったら、何するんやったかな? 鍵が、眼鏡が、携帯が無い~、ヤレヤレ… お互いの呆けにツッコミを入れながら、喧嘩もせんと笑い転げていますが、 神さん、これはお別れの準備やろか? その内相手の事も、息するのも忘れそうや。 でも、神さん、お願いです。 もうあと少し夫婦漫才やらして下さい。 私らええコンビですねん。

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最近、夫婦共々呆けに拍車がかかってきた。 外に出掛けたら、何処へ行くんやった? ア、そうや、と椅子から立ち上がったら、何するんやったかな? 鍵が、眼鏡が、携帯が無い~、ヤレヤレ… お互いの呆けにツッコミを入れながら、喧嘩もせんと笑い転げていますが、 神さん、これはお別れの準備やろか? その内相手の事も、息するのも忘れそうや。 でも、神さん、お願いです。 もうあと少し夫婦漫才やらして下さい。 私らええコンビですねん。
佳作

木内光夫さん (68歳/静岡県)

君が僕の養女になったのは中学一年のとき。
戸惑ったよね、君も。
それでも何年もの間夕食を二人きりで食べてくれたし、数学も一緒に勉強してくれた。
高校の修学旅行先からの手紙にあった「お父さん」の文字、嬉しかった。
じつは今も大事に持ってるんだ。
結婚して孫ができると僕を「じいじ」と呼ばせてもくれた。
君が四十、孫が六歳。
めったに訪ねて行けないけど、今度は言葉で「おとうさん」て、言ってくれないかな。

君が僕の養女になったのは中学一年のとき。 戸惑ったよね、君も。 それでも何年もの間夕食を二人きりで食べてくれたし、 数学も一緒に勉強してくれた。 高校の修学旅行からの手紙にあった「お父さん」の文字、嬉しかった。 じつは今も大事に持ってるんだ。 結婚して孫ができると僕を「じいじ」と呼ばせてもくれた。 君が四十、孫が六歳。 めったに訪ねて行けないけど、今度は言葉で「おとうさん」て、言ってくれないか

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君が僕の養女になったのは中学一年のとき。 戸惑ったよね、君も。 それでも何年もの間夕食を二人きりで食べてくれたし、 数学も一緒に勉強してくれた。 高校の修学旅行からの手紙にあった「お父さん」の文字、嬉しかった。 じつは今も大事に持ってるんだ。 結婚して孫ができると僕を「じいじ」と呼ばせてもくれた。 君が四十、孫が六歳。 めったに訪ねて行けないけど、今度は言葉で「おとうさん」て、言ってくれないか
佳作

横尾孝子さん (68歳/千葉県)

片付けをしていたら実家が極貧だった亡き父の子供時代たった一枚しかないという写真が出てきた。
ひもじさの中、友達と笑っている。
私が小学生の頃父と二人夜桜散歩の折、昔話をしてくれた。
担任の先生が毎日お昼に食べていた美味しそうなジャムパンを自分で稼げるようになったら真先に買うと心に決めていたと。
古稀近い貴方の娘が写真の中にタイムスリップして貴方の手にそっとジャムパンをのせてあげたい。
お母さんにも持って帰りなさいと言い残して。
今年もお盆です。

片付けをしていたら実家が極貧だった亡き父の子供時代 たった一枚しかないという写真が出てきた。 ひもじさの中、友達と笑っている。 私が小学生の頃父と二人夜桜散歩の折、昔話をしてくれた。 担任の先生が毎日お昼に食べていた美味しそうなジャムパンを 自分で稼げるようになったら真先に買うと心に決めていたと。 古稀近い貴方の娘が写真の中にタイムスリップして貴方の手にそっと ジャムパンをのせてあげたい。お母さんにも持って帰りなさいと言い残して。 今年もお盆です。

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片付けをしていたら実家が極貧だった亡き父の子供時代 たった一枚しかないという写真が出てきた。 ひもじさの中、友達と笑っている。 私が小学生の頃父と二人夜桜散歩の折、昔話をしてくれた。 担任の先生が毎日お昼に食べていた美味しそうなジャムパンを 自分で稼げるようになったら真先に買うと心に決めていたと。 古稀近い貴方の娘が写真の中にタイムスリップして貴方の手にそっと ジャムパンをのせてあげたい。お母さんにも持って帰りなさいと言い残して。 今年もお盆です。
佳作

青柳隼人さん (69歳/青森県)

桜が咲ぐ季節になれば、おめのごと想いだす。
おめが淹れた珈琲飲みながら、わらすっこの写真見ては元気づけ合ったもんだの。
そのおめも桜が散るころ、わらすば追って、いねくなってまっだ。
おおい、桜の季(どき)だけでいいはんで、わらすっこば連れて帰って来てけろ。
たのむはんで。

桜が咲ぐ季節になれば、おめのごと想いだす。 おめが淹れた珈琲飲みながら、わらすっこの写真見ては元気づけ合ったもんだの。 そのおめも桜が散るころ、わらすば追って、いねくなってまっだ。 おおい、桜の季どきだけでいいはんで、わらすっこば連れて帰って来てけろ。 たのむはんで。

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桜が咲ぐ季節になれば、おめのごと想いだす。 おめが淹れた珈琲飲みながら、わらすっこの写真見ては元気づけ合ったもんだの。 そのおめも桜が散るころ、わらすば追って、いねくなってまっだ。 おおい、桜の季どきだけでいいはんで、わらすっこば連れて帰って来てけろ。 たのむはんで。
佳作

村松勝康さん (71歳/東京都)

生後まもなくポリオになった僕は、まだ元気に生きている。71歳だ。
子供の頃より成長しない両足は、か細く小さい。
でも僕にとっては、友達のように大事な足である。
歩けない僕は、いつも母におんぶされていた。
初夏の秋田の空は、どこまでも澄み渡り美しい。
その空を眺めながら、母とたんぼのあぜ道で泣いたり笑ったりした時が忘れられない。
願い事は、ただひとつ、
今度は、僕が母をおんぶして歩きたい。

生後まもなくポリオになった僕は、まだ元気に生きている。71歳だ。 子供の頃より成長しない両足は、か細く小さい。 でも僕にとっては、友達のように大事な足である。 歩けない僕は、いつも母におんぶされていた。 初夏の秋田の空は、どこまでも澄み渡り美しい。 その空を眺めながら、母とたんぼのあぜ道を泣いたり笑ったりした時が忘れられない。 願い事は、ただひとつ、 今度は、僕が母をおんぶして歩きたい。

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生後まもなくポリオになった僕は、まだ元気に生きている。71歳だ。 子供の頃より成長しない両足は、か細く小さい。 でも僕にとっては、友達のように大事な足である。 歩けない僕は、いつも母におんぶされていた。 初夏の秋田の空は、どこまでも澄み渡り美しい。 その空を眺めながら、母とたんぼのあぜ道を泣いたり笑ったりした時が忘れられない。 願い事は、ただひとつ、 今度は、僕が母をおんぶして歩きたい。
佳作

近江容子さん (71歳/三重県)

自転車に乗りたいのです。
私は71歳。実は自転車に乗れません。
大人になってからも一生懸命練習したけれどどうしても乗れないのです。
お願いです。
春の1日、私をチャリダーにして下さい。
山で逝った夫が眠る白馬村。
北アルプスの峰々は白く光り里道は桜ふぶき。
雪解け水が音を立てたんぽぽは陽気です。
白馬岳に続くあの道を自転車で走ったら、きっとあのひとが驚いて
オイオイ大丈夫かいと伴走してくれる…そう思うのです。

自転車に乗りたいのです。 私は71歳。実は自転車に乗れません。 大人になってからも一生懸命練習したけれどどうしても乗れないのです。 お願いです。春の1日、私をチャリダーにして下さい。 山で逝った夫が眠る白馬村。 北アルプスの峰々は白く光り里道は桜ふぶき。 雪解け水が音を立てたんぽぽは陽気です。 白馬岳に続くあの道を自転車で走ったら、きっとあのひとが驚いて オイオイ大丈夫かいと伴走してくれる…そう思うのです

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自転車に乗りたいのです。 私は71歳。実は自転車に乗れません。 大人になってからも一生懸命練習したけれどどうしても乗れないのです。 お願いです。春の1日、私をチャリダーにして下さい。 山で逝った夫が眠る白馬村。 北アルプスの峰々は白く光り里道は桜ふぶき。 雪解け水が音を立てたんぽぽは陽気です。 白馬岳に続くあの道を自転車で走ったら、きっとあのひとが驚いて オイオイ大丈夫かいと伴走してくれる…そう思うのです

日本郵便大賞

日本郵便大賞

品川れい花さん (9歳/福岡県)

ひいばあへ。
ひいばあ、おりがみ・ぬいもの・毛糸を、あんだり、おったりぬったりすることを教えてくれて、ありがとう。
もうすぐ93さいのおたん生日だね。
しんだらだめだよ。
しあわせの事ひいばあに教えてあげたでしょ。
だから、いつでも、いやな事や「しにたい。」と、思った時は、わたしをよんで、全ぶ言って。
そしたら、わたしがどうにかしてあげるから。
ひいばあが大すきだから。

ひいばあへ。 ひいばあ、おりがみ・ぬいもの・毛糸を、あんだり、おったりぬったりすることを 教えてくれて、ありがとう。 もうすぐ93さいのおたん生日だね。 しんだらだめだよ。しあわせの事ひいばあに教えてあげだでしょ。 だから、いつでも、いやな事や「しにたい。」と、思った時は、わたしをよんで、全ぶ言って。 そしたら、わたしがどうにかしてあげるから。 ひいばあが大すきだから。

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ひいばあへ。 ひいばあ、おりがみ・ぬいもの・毛糸を、あんだり、おったりぬったりすることを 教えてくれて、ありがとう。 もうすぐ93さいのおたん生日だね。 しんだらだめだよ。しあわせの事ひいばあに教えてあげだでしょ。 だから、いつでも、いやな事や「しにたい。」と、思った時は、わたしをよんで、全ぶ言って。 そしたら、わたしがどうにかしてあげるから。 ひいばあが大すきだから。
日本郵便大賞

渡辺七海さん (11歳/奈良県)

ちょっとだけねこになりたい。
お父さんに、せなかなでられ
お母さんに、すりより、えさもらい
お兄ちゃんにだっこされ
私のあともついてくる
座いすボロボロやんちゃしてもおこられず、
じゃれてるねこは、みんなすき。
だれでも言います。かわいいなあ。
勉強もなく、いつも、たべて、ねて、あそぶだけ。
そんなとこ見てたら、ちょっとだけ、ねこっていいなと思います。
うちのねこ、2匹の名前はねことすずと言います。
私とお母さんと考えて、つけました

ちょっとだけねこになりたい。 お父さんに、せなかなでられ お母さんに、すりより、えさもらい お兄ちゃんにだっこされ 私のあともついてくる 座いすボロボロやんちゃしてもおこられず、 じゃれてるねこは、みんなすき。 だれでも言います。かわいいなあ。 勉強もなく、いつも、たべて、ねて、あそぶだけ。 そんなとこ見てたら、ちょっとだけ、ねこっていいなと思います。 うちのねこ、2匹の名前はねことすずと言います。 私とお母さんと考えて、つけました

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ちょっとだけねこになりたい。 お父さんに、せなかなでられ お母さんに、すりより、えさもらい お兄ちゃんにだっこされ 私のあともついてくる 座いすボロボロやんちゃしてもおこられず、 じゃれてるねこは、みんなすき。 だれでも言います。かわいいなあ。 勉強もなく、いつも、たべて、ねて、あそぶだけ。 そんなとこ見てたら、ちょっとだけ、ねこっていいなと思います。 うちのねこ、2匹の名前はねことすずと言います。 私とお母さんと考えて、つけました
日本郵便大賞

中野咲弥さん (16歳/宮崎県)

私の願いは強くなること。
今はつらいことや苦しいことがあると、逃げだしてしまったり目をそむけてしまう。
やらないといけないということを分かっているのに、足が震えて声が出ない自分がすごく悔しい。
強くなりたい。強くなりたい。強くなる。
強くなって、一歩踏みだせる人になりたい。強くなって、誰かを支えられる人になりたい。
誰かに支えてもらうばっかりはもうやめて、誰か困っている人に手をさしのべ、支えられる人に私はなりたい。

私の願いは強くなること。 今はつらいことや苦しいことがあると、逃げだしてしまったり目をそむけてしまう。 やらないといけないということを分かっているのに、足が震えて声が出ない自分がすごく悔しい。 強くなりたい。強くなりたい。強くなる。 強くなって、一歩踏みだせる人になりたい。 強くなって、誰かを支えられる人になりたい。 誰かに支えてもらうばっかりはもうやめて、 誰か困っている人に手をさしのべ、支えられる人に私はなりたい

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私の願いは強くなること。 今はつらいことや苦しいことがあると、逃げだしてしまったり目をそむけてしまう。 やらないといけないということを分かっているのに、足が震えて声が出ない自分がすごく悔しい。 強くなりたい。強くなりたい。強くなる。 強くなって、一歩踏みだせる人になりたい。 強くなって、誰かを支えられる人になりたい。 誰かに支えてもらうばっかりはもうやめて、 誰か困っている人に手をさしのべ、支えられる人に私はなりたい
日本郵便大賞

橋本ひとみさん (37歳/神奈川県)

暑い夏の午後
カーテンの影でうとうととしていたら
青空の下、庭で洗車をする
お父さんの夢をみました
私がただいまと言うと、
シャワーの手を止めて
笑顔で迎えてくれましたね
その笑顔をみて
ああ、お母さんと再会できたんだな
と感じました
ときどき、エアーポケットのような
深い悲しみに戸惑う日もありますが
私らしく、笑顔で過ごしています
お盆はたくさんの灯りと
お酒を用意して待っているので
お母さんと手をつないで
帰ってきて下さいね

暑い夏の午後 カーテンの影でうとうととしていたら 青空の下、庭で洗車をするお父さんの夢をみました 私がただいまと言うと、シャワーの手を止めて笑顔で迎えてくれましたね その笑顔をみて ああ、お母さんと再会できたんだなと感じました ときどき、エアーポケットのような深い悲しみに戸惑う日もありますが 私らしく、笑顔で過ごしています お盆はたくさんの灯りとお酒を用意して待っているので お母さんと手をつないで帰ってきて下さいね

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暑い夏の午後 カーテンの影でうとうととしていたら 青空の下、庭で洗車をするお父さんの夢をみました 私がただいまと言うと、シャワーの手を止めて笑顔で迎えてくれましたね その笑顔をみて ああ、お母さんと再会できたんだなと感じました ときどき、エアーポケットのような深い悲しみに戸惑う日もありますが 私らしく、笑顔で過ごしています お盆はたくさんの灯りとお酒を用意して待っているので お母さんと手をつないで帰ってきて下さいね
日本郵便大賞

箕輪琴恵さん (45歳/千葉県)

中3の息子の髪は、生まれてからずっと私が切っている。
最近ああしろ、こうしろと髪型の注文が難しくなってきた。
普段はスマホを手放さず、話しかけてもうるさそうにする彼が
唯一、学校や友達のことをポツリポツリと話す、私にとって貴重な時間だ。
少し切り過ぎた襟足から日焼けしていない白い肌がちらりと見える。
かわいいなあ、と私はクスリとする。
どうか息子の髪がすごい勢いでどんどん伸び母さん床屋が一回でも長く続きますように。

中3の息子の髪は、生まれてからずっと私が切っている。 最近ああしろ、こうしろと髪型の注文が難しくなってきた。 普段はスマホを手放さず、話しかけてもうるさそうにする彼が 唯一、学校や友達のことをポツリポツリと話す、私にとって貴重な時間だ。 少し切り過ぎた襟足から日焼けしていない白い肌がちらりと見える。 かわいいなあ、と私はクスリとする。 どうか息子の髪がすごい勢いでどんどん伸び母さん床屋が一回でも長く続きますように

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中3の息子の髪は、生まれてからずっと私が切っている。 最近ああしろ、こうしろと髪型の注文が難しくなってきた。 普段はスマホを手放さず、話しかけてもうるさそうにする彼が 唯一、学校や友達のことをポツリポツリと話す、私にとって貴重な時間だ。 少し切り過ぎた襟足から日焼けしていない白い肌がちらりと見える。 かわいいなあ、と私はクスリとする。 どうか息子の髪がすごい勢いでどんどん伸び母さん床屋が一回でも長く続きますように
日本郵便大賞

嶋﨑有子さん (47歳/栃木県)

休日の朝、フトンで夫がポツリ。
「結婚は気持ちの定額貯金だなぁ」
一緒になった時の気持ちを元本に、20年。
こつこつ、こつこつ。
いろんな事があったけど、いつも誠実だったから優しさ複利回りでやってこれたよ。
これからもこつこつと。

休日の朝、フトンで夫がポツリ。 「結婚は気持ちの定額貯金だなぁ」 一緒になった時の気持ちを元本に、20年。 こつこつ、こつこつ。いろんな事があったけど、 いつも誠実だったから優しさ複利回りでやってこれたよ。 これからもこつこつと。

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休日の朝、フトンで夫がポツリ。 「結婚は気持ちの定額貯金だなぁ」 一緒になった時の気持ちを元本に、20年。 こつこつ、こつこつ。いろんな事があったけど、 いつも誠実だったから優しさ複利回りでやってこれたよ。 これからもこつこつと。
日本郵便大賞

鈴木不二男さん (56歳/茨城県)

「ハハキトク スグカエレ」
学生時代、働いていた北海道の牧場に一通の電報。
夜行列車で戻ると母はぴんぴんしていた。
「牧場の仕事は厳しく、家を思い出す」
私の手紙にダイレクトに反応したのだ。
親心への感謝より、何と余計なことを・・と胸にしまってきた。
今年の二月「ハハキトク」が現実となり母がこの世を去った。
病院で手を握り返すとすぐに心音は消えた。
今、一通の手紙を送りたい。
「ハナシアリ スグカエレ」

「ハハキトク スグカエレ」学生時代、働いていた北海道の牧場に一通の電報。 夜行列車で戻ると母はぴんぴんしていた。 「牧場の仕事は厳しく、家を思い出す」私の手紙にダイレクトに反応したのだ。 親心への感謝より、何と余計なことを・・・と胸にしまってきた。 今年の二月「ハハキトク」が現実となり母がこの世を去った。 病院で手を握り返すとすぐに心音は消えた。 今、一通の手紙を送りたい。 「ハナシアリ スグカエレ」

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「ハハキトク スグカエレ」学生時代、働いていた北海道の牧場に一通の電報。 夜行列車で戻ると母はぴんぴんしていた。 「牧場の仕事は厳しく、家を思い出す」私の手紙にダイレクトに反応したのだ。 親心への感謝より、何と余計なことを・・・と胸にしまってきた。 今年の二月「ハハキトク」が現実となり母がこの世を去った。 病院で手を握り返すとすぐに心音は消えた。 今、一通の手紙を送りたい。 「ハナシアリ スグカエレ」
日本郵便大賞

安冨洋子さん (60歳/山口県)

あと一時間で還暦を迎える私。
できることなら、その瞬間〝生まれかわっていたい。〟
姿形は六十歳のおばあさんでいい。
家族も暮らしも今のままで十分。
でも、これから、毎朝、生まれたての赤ん坊のように、わくわくして目覚められたらどんなに幸せだろう。
朝が来なければいいと願った辛い日々を耐えてきたのだもの…残りの人生は明日を楽しみに生きていきたい。

あと一時間で還暦を迎える私。 できることなら、その瞬間“生まれかわっていたい”。 姿形は六十歳のおばあさんでいい。家族も暮らしも今のままで十分。 でも、これから、毎朝、生まれたての赤ん坊のように、 わくわくして目覚められたらどんなに幸せだろう。 朝が来なければいいと願った辛い日々を耐えてきたのだもの…残りの人生は 明日を楽しみに生きていきたい。

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あと一時間で還暦を迎える私。 できることなら、その瞬間“生まれかわっていたい”。 姿形は六十歳のおばあさんでいい。家族も暮らしも今のままで十分。 でも、これから、毎朝、生まれたての赤ん坊のように、 わくわくして目覚められたらどんなに幸せだろう。 朝が来なければいいと願った辛い日々を耐えてきたのだもの…残りの人生は 明日を楽しみに生きていきたい。
日本郵便大賞

増川 誠さん (70歳/山形県)

亡き母に会いたい
神様は御見通しでしょうね。
母は渾身の力でリヤカーを引き、古物売買業をして僕へ仕送りを続け、その後89歳で他界した。
衰弱した身体は管で繋がれ、無残な姿でありました。
本の間から、ヒラリと鉛筆書きの添状が落ちて来た。
『誠へ、元気で勉強何よりです。書留と一緒に手作りの漬物を三種類送りました。一番おいしいのは世話になった方にあげて、残りは自分用にしてね』
僕は、忘恩の慚愧の念に震えた。
神様、どうか母に会わせて下さい。
誠拝

亡き母に会いたい 神様は御見通しでしょうね。 母は渾身の力でリヤカーを引き、古物売買業をして僕へ仕送りを続け、 その後89歳で他界した。 衰弱した身体は管で繋がれ、無残な姿でありました。 本の間から、ヒラリと鉛筆書きの添状が落ちて来た。 『誠へ、元気で勉強何よりです。書留と一緒に手作りの漬物を三種類送りました。 一番おいしいのは世話になった方にあげて、残りは自分用にしてね』 僕は、忘恩の慚愧の念に震えた。 神様、どうか母に会わせて下さい。 誠拝

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亡き母に会いたい 神様は御見通しでしょうね。 母は渾身の力でリヤカーを引き、古物売買業をして僕へ仕送りを続け、 その後89歳で他界した。 衰弱した身体は管で繋がれ、無残な姿でありました。 本の間から、ヒラリと鉛筆書きの添状が落ちて来た。 『誠へ、元気で勉強何よりです。書留と一緒に手作りの漬物を三種類送りました。 一番おいしいのは世話になった方にあげて、残りは自分用にしてね』 僕は、忘恩の慚愧の念に震えた。 神様、どうか母に会わせて下さい。 誠拝
日本郵便大賞

西田勝彦さん (72歳/滋賀県)

私は72才です。
2年前からピアノを習っています。
習得できた曲が増えていく喜びと達成感が大きな力となって更に意欲が沸くのです。
発表会にも出場できました。
最近考える様になりました。
3人の孫達の結婚式で一曲弾きたいと真剣に思っています。
以前、寿命は85才で充分と考えていましたが変りました。
90才まで生かせて下さい。
そして男の子一人と女の子二人の結婚式でピアノを弾かせて下さい。
よろしくお願い致します。

私は72才です。2年前からピアノを習っています。 習得できた曲が増えていく喜びと達成感が大きな力となって更に意欲が沸くのです。 発表会にも出場できました。 最近考える様になりました。 3人の孫達の結婚式で一曲弾きたいと真剣に思っています。 以前、寿命は85才で充分と考えていましたが変りました。 90才まで生かせて下さい。 そして男の子一人と女の子二人の結婚式でピアノを弾かせて下さい。 よろしくお願い致します。

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私は72才です。2年前からピアノを習っています。 習得できた曲が増えていく喜びと達成感が大きな力となって更に意欲が沸くのです。 発表会にも出場できました。 最近考える様になりました。 3人の孫達の結婚式で一曲弾きたいと真剣に思っています。 以前、寿命は85才で充分と考えていましたが変りました。 90才まで生かせて下さい。 そして男の子一人と女の子二人の結婚式でピアノを弾かせて下さい。 よろしくお願い致します。

郵便名柄館賞

郵便名柄館賞

松田直樹さん (11歳/北海道)

お父さんといっしょに遊びたい。
いっしょに海や山やスキーをしたい。
いっしょにお風呂に入りたい。
たくさん、いろんな話をしたい。
たくさん勉強を教えてほしい。
だから、お父さんのびょう気を治して下さい。
元気なお父さんにして下さい。
そしたら、一生おやつを我まんする。
ぼくの願いをかなえて下さい。

お父さんといっしょに遊びたい。 いっしょに海や山やスキーをしたい。 いっしょにお風呂に入りたい。 たくさん、いろんな話をしたい。 たくさん勉強を教えてほしい。 だから、お父さんのびょう気を治して下さい。 元気なお父さんにして下さい。 そしたら、一生おやつを我まんする。 ぼくの願いをかなえて下さい。

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お父さんといっしょに遊びたい。 いっしょに海や山やスキーをしたい。 いっしょにお風呂に入りたい。 たくさん、いろんな話をしたい。 たくさん勉強を教えてほしい。 だから、お父さんのびょう気を治して下さい。 元気なお父さんにして下さい。 そしたら、一生おやつを我まんする。 ぼくの願いをかなえて下さい。
郵便名柄館賞

田中秀征さん (19歳/東京都)

寺にうまれて今年で二十年。
「はよ継がな」といろんな人に言われるけんど、まだまだ大学で勉強も遊びも恋もしたいわ。
ほれに、まだ人に説法できる様な人間ちゃうし。
ほなけど、絶対に徳島にもんてくるけん、もんてきてお寺守るけん、苦しむ人、悲しむ人の為に命かけて坊さんやるけん、すまんけどみんなほれまで待ってくれますように。

寺にうまれて今年で二十年。 「はよ継がな」といろんな人に言われるけんど、 まだまだ大学で勉強も遊びも恋もしたいわ。 ほれに、まだ人に説法できる様な人間ちゃうし。 ほなけど、絶対に徳島にもんてくるけん、もんてきてお寺守るけん、 苦しむ人、悲しむ人の為に命かけて坊さんやるけん、 すまんけどみんなほれまで待ってくれますように。

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寺にうまれて今年で二十年。 「はよ継がな」といろんな人に言われるけんど、 まだまだ大学で勉強も遊びも恋もしたいわ。 ほれに、まだ人に説法できる様な人間ちゃうし。 ほなけど、絶対に徳島にもんてくるけん、もんてきてお寺守るけん、 苦しむ人、悲しむ人の為に命かけて坊さんやるけん、 すまんけどみんなほれまで待ってくれますように。
郵便名柄館賞

大藤七瀬さん (24歳/岩手県)

実家の前に橋がある。山に沈む渓流。
流れの中に現れる、石積みの橋脚。
いつ、誰が積んだのか。辺りに民家はない。
橋を渡るのは、私達家族しか居ない。
「山伏が流れ着いたんだあべぇ。」祖父は言う。

父の代で男が途切れ、私は仕事を求め街へ出た。
橋は、私の代で役目を終えるのだろうか。
あの地に住まうという先祖の意を、私が絶つのだろうか。
――時代が郷土の形を変える。
親しみ馴染む橋の向こうが、家族の郷土で在り続けますように。

実家の前に橋がある。山に沈む渓流。 流れの中に現れる、石積みの橋脚。 いつ、誰が積んだのか。辺りに民家はない。 橋を渡るのは、私達家族しか居ない。 「山伏が流れ着いたんだあべぇ。」祖父は言う。 父の代で男が途切れ、私は仕事を求め街へ出た。 橋は、私の代で役目を終えるのだろうか。 あの地に住まうという先祖の意を、私が絶つのだろうか。 ――時代が郷土の形を変える。 親しみ馴染む橋の向こうが、家族の郷土で在り続けますように

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実家の前に橋がある。山に沈む渓流。 流れの中に現れる、石積みの橋脚。 いつ、誰が積んだのか。辺りに民家はない。 橋を渡るのは、私達家族しか居ない。 「山伏が流れ着いたんだあべぇ。」祖父は言う。 父の代で男が途切れ、私は仕事を求め街へ出た。 橋は、私の代で役目を終えるのだろうか。 あの地に住まうという先祖の意を、私が絶つのだろうか。 ――時代が郷土の形を変える。 親しみ馴染む橋の向こうが、家族の郷土で在り続けますように
郵便名柄館賞

ゆうさん (36歳/福島県)

赤ちゃま。
パパとママは、あなたをそう呼んでいます。
私たちが赤ちゃまを授かることができるなんて、お腹がこんなに大きくなった今もまだ信じられない気持ちです。
あなたを授かるまで、長いながい道のりでした。
お腹をさするパパの大きくて、あったかい手、分かりますか?
あと97日後、その大きくてあったかい手の中に、赤ちゃまの笑顔が包まれていますように。
笑って会えますように。
どうか、どうかお願いします。

赤ちゃま。 パパとママは、あなたをそう呼んでいます。 私たちが赤ちゃまを授かることができるなんて、 お腹がこんなに大きくなった今もまだ信じられない気持ちです。 あなたを授かるまで、長いながい道のりでした。 お腹をさするパパの大きくて、あったかい手、分かりますか? あと97日後、その大きくてあったかい手の中に、赤ちゃまの笑顔が包まれていますように。 笑って会えますように。 どうか、どうかお願いします。

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赤ちゃま。 パパとママは、あなたをそう呼んでいます。 私たちが赤ちゃまを授かることができるなんて、 お腹がこんなに大きくなった今もまだ信じられない気持ちです。 あなたを授かるまで、長いながい道のりでした。 お腹をさするパパの大きくて、あったかい手、分かりますか? あと97日後、その大きくてあったかい手の中に、赤ちゃまの笑顔が包まれていますように。 笑って会えますように。 どうか、どうかお願いします。
郵便名柄館賞

大泉由紀さん (38歳/北海道)

「娘は絶対に嫁にやらない」という言葉
子供の頃は、何だか嬉しかったけれど
今やあれは呪いの言葉だったとしか思えません。
お父さん。
あの世で、言葉のロックの解除
なるべく、結構早めにお願いします。

「娘は絶対に嫁にやらない」という言葉 子供の頃は、何だか嬉しかったけれど 今やあれは呪いの言葉だったとしか思えません。 お父さん。 あの世で、言葉のロックの解除 なるべく、結構早めにお願いします。

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「娘は絶対に嫁にやらない」という言葉 子供の頃は、何だか嬉しかったけれど 今やあれは呪いの言葉だったとしか思えません。 お父さん。 あの世で、言葉のロックの解除 なるべく、結構早めにお願いします。
郵便名柄館賞

阿部広海さん (58歳/静岡県)

(急性白血病で入院中の息子へ)
今年の夏の暑さは格別だね。
どうですか体調は、おまえは心が強いからきっと乗り切れると父さんは信じてるよ。
地球上に奇跡という言葉がある以上 奇跡は必ずある。
九回裏逆転サヨナラヒットで掴んだ甲子園、
奇跡をもう一度起こせ、息子よ!
父より

(急性白血病で入院中の息子へ) 今年の夏の暑さは格別だね。 どうですか体調は、おまえは心が強いからきっと乗り切れると父さんは信じてるよ。 地球上に奇跡という言葉がある以上 奇跡は必ずある。 九回裏逆転サヨナラヒットで掴んだ甲子園、 奇跡をもう一度起こせ、息子よ! 父より

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(急性白血病で入院中の息子へ) 今年の夏の暑さは格別だね。 どうですか体調は、おまえは心が強いからきっと乗り切れると父さんは信じてるよ。 地球上に奇跡という言葉がある以上 奇跡は必ずある。 九回裏逆転サヨナラヒットで掴んだ甲子園、 奇跡をもう一度起こせ、息子よ! 父より
郵便名柄館賞

辰巳洋子さん (65歳/奈良県)

祈願文
昨秋 寝たっきり生活をしている夫を北海道へフェリー旅に誘いました。
家に帰り着くや「これなら、行ける!」と言いました。
「沖縄? 八丈島?」「いいや、世界一周や」「エ、エ゛ェ~」
初めて尽くしの二人が師走の海へ車いすと紙オムツを積んで地球一周の旅に出ます。
キャビンに寝たまま、波も月も太陽も見えてちょっと外へ出れば潮風いっぱい……
海なし県生まれ育ちの私たち二人の船旅の無事をどうかよろしくお願いいたします。

祈願文 昨秋寝たっきり生活をしている夫を北海道へフェリー旅に誘いました。 家に帰り着くや「これなら、行ける!」と言いました。 「沖縄? 八丈島?」「いいや、世界一周や」「エ、エ゛ェ~」 初めて尽くしの二人が師走の海へ車いすと紙オムツを積んで地球一周の旅に出ます。 キャビンに寝たまま、波も月も太陽も見えてちょっと外へ出れば潮風いっぱい…… 海なし県生まれ育ちの私たち二人の船旅の無事をどうかよろしくお願いいたします

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祈願文 昨秋寝たっきり生活をしている夫を北海道へフェリー旅に誘いました。 家に帰り着くや「これなら、行ける!」と言いました。 「沖縄? 八丈島?」「いいや、世界一周や」「エ、エ゛ェ~」 初めて尽くしの二人が師走の海へ車いすと紙オムツを積んで地球一周の旅に出ます。 キャビンに寝たまま、波も月も太陽も見えてちょっと外へ出れば潮風いっぱい…… 海なし県生まれ育ちの私たち二人の船旅の無事をどうかよろしくお願いいたします
郵便名柄館賞

槌谷和代さん (68歳/愛媛県)

〝生まれたばかりのあなたに〟
2015年7月6日あなたは生まれ同じ日100歳のひいおばあちゃんは黄泉の国へと旅立ちました。
きっと2人は大空のどこかで一瞬ハイタッチをしたに違いありません。
戦前から戦後へ誰もが一日を生きていくだけで精一杯の混乱の中を生きた100年の生命。
それを受け継いだあなたに願うのは唯一つ。
これから訪れるどんな時代をもたくましくしなやかに生きて欲しいと。

“生まれたばかりのあなたに” 2015年7月6日あなたは生まれ同じ日100歳のひいおばあちゃんは黄泉の国へと旅立ちました。 きっと2人は大空のどこかで一瞬ハイタッチをしたに違いありません。 戦前から戦後へ誰もが一日を生きていくだけで精一杯の混乱の中を生きた100年の生命。 それを受け継いだあなたに願うのは唯一つ。 これから訪れるどんな時代をもたくましくしなやかに生きて欲しいと

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“生まれたばかりのあなたに” 2015年7月6日あなたは生まれ同じ日100歳のひいおばあちゃんは黄泉の国へと旅立ちました。 きっと2人は大空のどこかで一瞬ハイタッチをしたに違いありません。 戦前から戦後へ誰もが一日を生きていくだけで精一杯の混乱の中を生きた100年の生命。 それを受け継いだあなたに願うのは唯一つ。 これから訪れるどんな時代をもたくましくしなやかに生きて欲しいと
郵便名柄館賞

向谷地世津さん (76歳/千葉県)

厳格だった父に反発した行為が、76才の今でも悔恨の念で鮮明に甦って来る。
戦地に赴く前に、小学校入学用の鞄を用意してくれた。
国防色で兵隊用のバッグと同形。
6才の女の子には耐えられず、母を困らせた。
後年、あの鞄の中に、私宛の手紙が入っていた事を知り、愕然とし、慟哭の日々が続いた。
手紙の内容を知りたくて、あてもなく捜し続けた。
二度と戻る事のなかった父に「夢でもう一度」を願うばかりである。

厳格だった父に反発した行為が、76才の今でも悔恨の念で鮮明に甦って来る。 戦地に赴く前に、小学校入学用の鞄を用意してくれた。 国防色で兵隊用のバッグと同形。 6才の女の子には耐えられず、母を困らせた。 後年、あの鞄の中に、私宛の手紙が入っていた事を知り、愕然とし、慟哭の日々が続いた。 手紙の内容を知りたくて、あてもなく捜し続けた。 二度と戻る事のなかった父に「夢でもう一度」を願うばかりである

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厳格だった父に反発した行為が、76才の今でも悔恨の念で鮮明に甦って来る。 戦地に赴く前に、小学校入学用の鞄を用意してくれた。 国防色で兵隊用のバッグと同形。 6才の女の子には耐えられず、母を困らせた。 後年、あの鞄の中に、私宛の手紙が入っていた事を知り、愕然とし、慟哭の日々が続いた。 手紙の内容を知りたくて、あてもなく捜し続けた。 二度と戻る事のなかった父に「夢でもう一度」を願うばかりである
郵便名柄館賞

天児淑子さん (79歳/新潟県)

七〇年前、私は国民学校の四年生でした。
学校では、毎日戦地へ送る絵を描いていました。
クレヨンはちびていき、青い色はもう無くなって、私の絵に空の色はありませんでした。
息子が小学校入学する際、クレヨン一本一本に名前を記入している時、ふっと、あの白い空の絵を思い出しました。
その時から毎年八月になると「子供たちが自由に考え、表現できる時代が永遠でありますように」との願いが、心の底から湧いてまいります。

七〇年前、私は国民学校の四年生でした。 学校では、毎日戦地へ送る絵を描いていました。 クレヨンはちびていき、青い色はもう無くなって、私の絵に空の色はありませんでした。 息子が小学校入学する際、クレヨン一本一本に名前を記入している時、 ふっと、あの白い空の絵を思い出しました。 その時から毎年八月になると 「子供たちが自由に考え、表現できる時代が永遠でありますように」との願いが、 心の底から湧いてまいります。

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七〇年前、私は国民学校の四年生でした。 学校では、毎日戦地へ送る絵を描いていました。 クレヨンはちびていき、青い色はもう無くなって、私の絵に空の色はありませんでした。 息子が小学校入学する際、クレヨン一本一本に名前を記入している時、 ふっと、あの白い空の絵を思い出しました。 その時から毎年八月になると 「子供たちが自由に考え、表現できる時代が永遠でありますように」との願いが、 心の底から湧いてまいります。

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