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第8回(2022年度)

受賞作品一覧

大賞

大賞

𠮷村さやかさん (45歳/大阪府)

「私がもし死んだらこの写真をお葬式に飾って」が口ぐせのたかゑおばあちゃん。
毎年70歳ぐらいから真剣に写真選びをし、周りから「写真を選べるうちは元気やから大丈夫や」と言われ元気に100歳を迎え、なんと内閣総理大臣からのお祝い状と記念品をもらい、102歳で老衰。
お葬式に飾ってあった写真は、とてつもなく若い頃の写真でみんな爆笑。
神様、大好きなたかゑおばあちゃんに会わせて下さい。
「写真若すぎ」と言いたい。

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選考委員からの
コメント

「『とてつもなく』という言葉が効いています。
お葬式で爆笑、という場面設定も明るい作品に仕上げていますね。
「写真若すぎ」が流行語になるかもしれない?!

――3名の選考委員の話し合いから――

佳作

佳作 【五木寛之賞】

【五木寛之賞】 東山増子さん (75歳/愛知県)

重度の脳梗塞で入院中の夫と久々の面会
その日付き添って下さった しのぶさんという看護師さんは自分の名札を見せて
「ご主人が私の名前を(きょうと)って読んだので 私ひらめいてじゃあ神戸は?と聞いたら(な、ぎ、さ)ってゆっくり嬉しそうに言ったんですよ」
とんち問答みたいなこの話は夫の十八番「昔の名前で出ています」と、わかった
ああ 茶目っ気は健在だった きっと心で歌ってる
私も台所で歌うからね
明日も平穏な心持であってほしい

重度の脳梗塞で入院中の夫と久々の面会 その日付き添って下さった しのぶさんという看護師さんは自分の名札を見せて 「ご主人が私の名前を(きょうと)って読んだので 私ひらめいてじゃあ神戸は?と聞いたら (な、ぎ、さ)ってゆっくり嬉しそうに言ったんですよ」 とんち問答みたいなこの話は夫の十八番「昔の名前で出ています」と、わかった ああ 茶目っ気は健在だった きっと心で歌ってる 私も台所で歌うからね 明日も平穏な心持であってほしい

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重度の脳梗塞で入院中の夫と久々の面会 その日付き添って下さった しのぶさんという看護師さんは自分の名札を見せて 「ご主人が私の名前を(きょうと)って読んだので 私ひらめいてじゃあ神戸は?と聞いたら (な、ぎ、さ)ってゆっくり嬉しそうに言ったんですよ」 とんち問答みたいなこの話は夫の十八番「昔の名前で出ています」と、わかった ああ 茶目っ気は健在だった きっと心で歌ってる 私も台所で歌うからね 明日も平穏な心持であってほしい

選考委員からの
コメント

「昔の名前で出ています」を歌った小林旭さんと一緒に仕事をしたこともあるし、私のキャリアからも賞を贈りたい作品。
昭和の万葉集を作るとすれば、歌謡曲は必ず含まれます。
この作品にも、古代から伝わる日本人の歌ごころが反映しています。

佳作 【村山由佳賞】

【村山由佳賞】 秦 貴子さん (58歳/石川県)

犬・猫の殺処分のドキュメンタリー番組を見て大泣きした息子は、二年間誕生日プレゼントを辛抱し、保健所から一匹の子犬を救出した。
生後三ヶ月で捨てられた雑種犬に息子がつけた名前はリュウ。
息子は、大雨の日も、雪が降り積もる日も、受験当日もリュウの散歩を欠かさず、来春、獣医学部を卒業する。
耳も遠くなり、一日の大半を寝て過ごすようになった老犬リュウももうすぐ十五歳。
あと数年したら太一が診てくれるよ。
それまで元気でいてね。

犬・猫の殺処分のドキュメンタリー番組を見て大泣きした息子は、二年間誕生日プレゼントを辛抱し、保健所から一匹の子犬を救出した。 生後三ヶ月で捨てられた雑種犬に息子がつけた名前はリュウ。 息子は、大雨の日も、雪が降り積もる日も、受験当日もリュウの散歩を欠かさず、来春、獣医学部を卒業する。 耳も遠くなり、一日の大半を寝て過ごすようになった老犬リュウももうすぐ十五歳。 あと数年したら太一が診てくれるよ。 それまで元気でいてね。

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犬・猫の殺処分のドキュメンタリー番組を見て大泣きした息子は、二年間誕生日プレゼントを辛抱し、保健所から一匹の子犬を救出した。 生後三ヶ月で捨てられた雑種犬に息子がつけた名前はリュウ。 息子は、大雨の日も、雪が降り積もる日も、受験当日もリュウの散歩を欠かさず、来春、獣医学部を卒業する。 耳も遠くなり、一日の大半を寝て過ごすようになった老犬リュウももうすぐ十五歳。 あと数年したら太一が診てくれるよ。 それまで元気でいてね。

選考委員からの
コメント

何度読んでも涙が出ます。
小さいころに見たドキュメンタリーがきっかけで一匹の子犬を救い出し、獣医を目指す息子――この作品からは、家族の結びつきも見えてきます。
もうすぐ15歳のリュウ。息子の「太一」は間に合わないのかもしれない。そんな予感もよぎって切なく、胸が熱くなるのです。

佳作 【齋藤 孝賞】

【齋藤 孝賞】 植木舞衣さん (8歳/埼玉)

「今年の夏は協力しようね」
お母さんが言いました。
兄ちゃんがじゅけん勉強するそうです。
夏休みまで勉強するの?
あの兄ちゃんが?
じゅけんってそんなに大変なの?
はてなマークだらけです。
どこにも行けない夏はつまらない。
だからわたしは言います。
兄ちゃんは勉強をしているふりをしています。
ゲームきがあつくなっています。
おそくまでおきていて、たぶんじゅくはねています。
だからお母さんどこかに行こう。
兄ちゃんは本気だせ。

「今年の夏は協力しようね」 お母さんが言いました。 兄ちゃんがじゅけん勉強するそうです。 夏休みまで勉強するの? あの兄ちゃんが? じゅけんってそんなに大変なの? はてなマークだらけです。 どこにも行けない夏はつまらない。 だからわたしは言います。 兄ちゃんは勉強をしているふりをしています。 ゲームきがあつくなっています。 おそくまでおきていて、たぶんじゅくはねています。 だからお母さんどこかに行こう。 兄ちゃんは本気だせ。

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「今年の夏は協力しようね」 お母さんが言いました。 兄ちゃんがじゅけん勉強するそうです。 夏休みまで勉強するの? あの兄ちゃんが? じゅけんってそんなに大変なの? はてなマークだらけです。 どこにも行けない夏はつまらない。 だからわたしは言います。 兄ちゃんは勉強をしているふりをしています。 ゲームきがあつくなっています。 おそくまでおきていて、たぶんじゅくはねています。 だからお母さんどこかに行こう。 兄ちゃんは本気だせ。

選考委員からの
コメント

読んで笑ってしまって、選びました。「笑い」は上位の基準。笑いは上位の知性です。
「ゲーム機が熱い」「たぶん塾は寝ています」で、兄ちゃんばれてるよと伝えているのが、面白い。
締めの「兄ちゃんは本気だせ」は、キレがいい発破のかけ方ですね。

佳作

矢作向日葵さん (12歳/東京都)

ママは「うちはうち よそはよそ」ってよく言う。
みんな、スマホ持ってるから買って て言っても
「うちはうち よそはよそ」
みんなは月に決まった額のお小遣いなのに
うちは自分でお手伝いした分だけ額。
なのに、家でゴロゴロしてると「勉強しなさい」
「どうしてみんなはしてるのに出来ないの」って言ってくる。
どうしてつごうの良い時だけ周りと比べるのだろうか?
だから私の願いはママが、周りのみんなと比べないことだ。

ママは「うちはうち よそはよそ」ってよく言う。 みんな、スマホ持ってるから買って て言っても 「うちはうち よそはよそ」 みんなは月に決まった額のお小遣いなのに うちは自分でお手伝いした分だけ額。 なのに、家でゴロゴロしてると「勉強しなさい」 「どうしてみんなはしてるのに出来ないの」って言ってくる。 どうしてつごうの良い時だけ周りと比べるのだろうか? だから私の願いはママが、周りのみんなと比べないことだ。

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ママは「うちはうち よそはよそ」ってよく言う。 みんな、スマホ持ってるから買って て言っても 「うちはうち よそはよそ」 みんなは月に決まった額のお小遣いなのに うちは自分でお手伝いした分だけ額。 なのに、家でゴロゴロしてると「勉強しなさい」 「どうしてみんなはしてるのに出来ないの」って言ってくる。 どうしてつごうの良い時だけ周りと比べるのだろうか? だから私の願いはママが、周りのみんなと比べないことだ。
佳作

樋口哲二さん (61歳/千葉県)

今年、妻の希望で、元子供部屋を妻に、二人の寝室を私にと、自分達の部屋をつくった。
別々にテレビを見て眠りについている。
部屋はLDKを挟んで3m程の距離で私は寂しい。
うちの猫は、私から30cm程の距離で寝ているが、調べると信頼はあるが、放っておいてほしい行動とのこと。
今の妻は猫と同じかなと希望的に思っている。
私はテレビを一緒に見て、寝室も同じがいい。
神様、急ぎませんので元に戻れますようお願いします。
勿論、それに向けて努力します。

今年、妻の希望で、元子供部屋を妻に、二人の寝室を私にと、自分達の部屋をつくった。 別々にテレビを見て眠りについている。 部屋はLDKを挟んで3m程の距離で私は寂しい。 うちの猫は、私から30cm程の距離で寝ているが、調べると信頼はあるが、放っておいてほしい行動とのこと。 今の妻は猫と同じかなと希望的に思っている。 私はテレビを一緒に見て、寝室も同じがいい。 神様、急ぎませんので元に戻れますようお願いします。 勿論、それに向けて努力します。

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今年、妻の希望で、元子供部屋を妻に、二人の寝室を私にと、自分達の部屋をつくった。 別々にテレビを見て眠りについている。 部屋はLDKを挟んで3m程の距離で私は寂しい。 うちの猫は、私から30cm程の距離で寝ているが、調べると信頼はあるが、放っておいてほしい行動とのこと。 今の妻は猫と同じかなと希望的に思っている。 私はテレビを一緒に見て、寝室も同じがいい。 神様、急ぎませんので元に戻れますようお願いします。 勿論、それに向けて努力します。
佳作

木村武雄さん (69歳/兵庫県)

友よ、お前はアホか。
賀状終いなんて誰に言っているんだ。
お互い退職し、年に一回会うこともなくなったが、お前の存在確認ができないではないか。
俺の存在確認はどうするんだ。
「自惚れるな、比重が違うんだ」と言われれば仕方ないが、取り敢えず俺は出し続けるよ。
高校受験の時、切磋琢磨した記憶が今も鮮明に残っている。
だから、俺の存在は通知するよ。

友よ、お前はアホか。 賀状終いなんて誰に言っているんだ。 お互い退職し、年に一回会うこともなくなったが、お前の存在確認ができないではないか。 俺の存在確認はどうするんだ。 「自惚れるな、比重が違うんだ」 と言われれば仕方ないが、取り敢えず俺は出し続けるよ。 高校受験の時、切磋琢磨した記憶が今も鮮明に残っている。 だから、俺の存在は通知するよ。

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友よ、お前はアホか。 賀状終いなんて誰に言っているんだ。 お互い退職し、年に一回会うこともなくなったが、お前の存在確認ができないではないか。 俺の存在確認はどうするんだ。 「自惚れるな、比重が違うんだ」 と言われれば仕方ないが、取り敢えず俺は出し続けるよ。 高校受験の時、切磋琢磨した記憶が今も鮮明に残っている。 だから、俺の存在は通知するよ。
佳作

大藤早苗さん (71歳/広島県)

人生百年時代を迎え、70歳を過ぎた私も、未だコンビニで働いている。
毎朝、身体のどこかが不調だが、職場に行くと、不思議とスイッチが入る。
酒、タバコを買われる高齢者に、年齢確認の画面にタッチをお願いすると、
「俺が、未成年に見えるか」と一喝
「いえいえ 見方次第では、見えない事もないですよ」と大爆笑。
そんな会話も楽しみの1ツである。
一日も長く 働けます様に。
神様、私に強大な筋力と、少しの金力を与えて下さい。

人生百年時代を迎え、70歳を過ぎた私も、未だコンビニで働いている。 毎朝、身体のどこかが不調だが、職場に行くと、不思議とスイッチが入る。 酒、タバコを買われる高齢者に、年齢確認の画面にタッチをお願いすると 「俺が、未成年に見えるか」と一喝 「いえいえ、見方次第では、見えない事もないですよ」と大爆笑。 そんな会話も楽しみの1ツである。 一日も長く、働けます様に。 神様、私に強大な筋力と、少しの金力を与えて下さい。

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人生百年時代を迎え、70歳を過ぎた私も、未だコンビニで働いている。 毎朝、身体のどこかが不調だが、職場に行くと、不思議とスイッチが入る。 酒、タバコを買われる高齢者に、年齢確認の画面にタッチをお願いすると 「俺が、未成年に見えるか」と一喝 「いえいえ、見方次第では、見えない事もないですよ」と大爆笑。 そんな会話も楽しみの1ツである。 一日も長く、働けます様に。 神様、私に強大な筋力と、少しの金力を与えて下さい。
佳作

市川千惠さん (77歳/兵庫県)

「生きてもええか」「まだ生きててもええか」
ヘルパーの講習会で聞いた、ある老人施設での話に私はショックを受けた。
必死で涙を怺(こら)えた。
「ええよ、ええよ、生きててええのよ」と、叫びたかった。
後期高齢者となった今、四十年前に脳裏に焼きついた、その言葉が蘇る。
「生きてもええか」。
なんと切なく なんとかわいい言葉だろう。
高齢化がすすむ日本。
老人が安らかに暮らせる社会であることを祈らずにはいられない。

「生きてもええか」「まだ生きててもええか」 ヘルパーの講習会で聞いた、ある老人施設での話に私はショックを受けた。 必死で涙を怺(こら)えた。 「ええよ、ええよ、生きててええのよ」と、叫びたかった。 後期高齢者となった今、四十年前に脳裏に焼きついた、その言葉が蘇る。 「生きてもええか」。 なんと切なく なんとかわいい言葉だろう。 高齢化がすすむ日本。 老人が安らかに暮らせる社会であることを祈らずにはいられない。

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「生きてもええか」「まだ生きててもええか」 ヘルパーの講習会で聞いた、ある老人施設での話に私はショックを受けた。 必死で涙を怺(こら)えた。 「ええよ、ええよ、生きててええのよ」と、叫びたかった。 後期高齢者となった今、四十年前に脳裏に焼きついた、その言葉が蘇る。 「生きてもええか」。 なんと切なく なんとかわいい言葉だろう。 高齢化がすすむ日本。 老人が安らかに暮らせる社会であることを祈らずにはいられない。
佳作

並川節二さん (86歳/徳島県)

小学四年の時、山陰の或る町で、先の戦争の敗戦が間近に迫っていた。
私たちは空腹との戦いであった。
学校へ手の平に隠れるくらいの小さな蒸した薩摩芋を一つ持たせてくれた。
昼、それを食べ始めると弁当の無い、腹をすかせた級友の人垣で薄暗くなり、その中から無数の手が机上に捨てた芋の皮を奪いにきた。
神様! 私はこの光景の悲しさ、哀れさが忘れられない。
神様の懐の消しゴムで、この黒い記憶を消して下さい。
お願いします。

小学四年の時、山陰の或る町で、先の戦争の敗戦が間近に迫っていた。 私たちは空腹との戦いであった。 学校へ手の平に隠れるくらいの小さな蒸した薩摩芋を一つ持たせてくれた。 昼、それを食べ始めると弁当の無い、腹をすかせた級友の人垣で薄暗くなり、その中から無数の手が机上に捨てた芋の皮を奪いにきた。 神様! 私はこの光景の悲しさ、哀れさが忘れられない。 神様の懐の消しゴムで、この黒い記憶を消して下さい。 お願いします。

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小学四年の時、山陰の或る町で、先の戦争の敗戦が間近に迫っていた。 私たちは空腹との戦いであった。 学校へ手の平に隠れるくらいの小さな蒸した薩摩芋を一つ持たせてくれた。 昼、それを食べ始めると弁当の無い、腹をすかせた級友の人垣で薄暗くなり、その中から無数の手が机上に捨てた芋の皮を奪いにきた。 神様! 私はこの光景の悲しさ、哀れさが忘れられない。 神様の懐の消しゴムで、この黒い記憶を消して下さい。 お願いします。
佳作

森久保宗弘さん (89歳/広島県)

ピカドンが落ちた日のことを思やなんでもできる――
そう思うて八九まで生きてきたが、
またピカドン落ちるんかいのー
ひ孫が生まれたばっかりなんじゃがのー
あの日、見た子供たちのように
丸こげにならんように、たのみます。
まっくろになった、かあちゃんの乳を飲みよった
あかごの泣き声がまだ聞こえてくるようじゃ。
みかたの子供たち、敵の子供たち
みんな大切な子供たちじゃけぇ。
みなさん、平和をたのみます。

ピカドンが落ちた日のことを思やなんでもできる―― そう思うて八九まで生きてきたが、 またピカドン落ちるんかいのー、 ひ孫が生まれたばっかりなんじゃがのー あの日、見た子供たちのように 丸こげにならんように、たのみます。 まっくろになった、かあちゃんの乳を飲みよった あかごの泣き声がまだ聞こえてくるようじゃ。 みかたの子供たち、敵の子供たち みんな大切な子供たちじゃけぇ。 みなさん、平和をたのみます。

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ピカドンが落ちた日のことを思やなんでもできる―― そう思うて八九まで生きてきたが、 またピカドン落ちるんかいのー、 ひ孫が生まれたばっかりなんじゃがのー あの日、見た子供たちのように 丸こげにならんように、たのみます。 まっくろになった、かあちゃんの乳を飲みよった あかごの泣き声がまだ聞こえてくるようじゃ。 みかたの子供たち、敵の子供たち みんな大切な子供たちじゃけぇ。 みなさん、平和をたのみます。

日本郵便大賞

日本郵便大賞

吉田煌和さん (9歳/三重県)

ぼくのお父さんは、視覚障害者です。
今の視野は、サランラップの芯以下だそうです。
今、お父さんは盲学校に通い、しんきゅう師の資格取るために休日も勉強しています。
そんなお父さんをかっこいいと思うし、しんきゅう師になってほしいです。
だけど目の病気が治ってほしいとも思います。
ぼくは、しょう来お父さんを支えたいから、ぼくのねがいは、お父さんの支えになれる自分になりたいです。

ぼくのお父さんは、視覚障害者です。 今の視野はサランラップの芯以下だそうです。 今、お父さんは盲学校に通い、しんきゅう師の資格取るために休日も勉強しています。 そんなお父さんをかっこいいと思うし、しんきゅう師になってほしいです。 だけど目の病気が治ってほしいとも思います。 ぼくは、しょう来お父さんを支えたいから、ぼくのねがいは、お父さんの支えになれる自分になりたいです。

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ぼくのお父さんは、視覚障害者です。 今の視野はサランラップの芯以下だそうです。 今、お父さんは盲学校に通い、しんきゅう師の資格取るために休日も勉強しています。 そんなお父さんをかっこいいと思うし、しんきゅう師になってほしいです。 だけど目の病気が治ってほしいとも思います。 ぼくは、しょう来お父さんを支えたいから、ぼくのねがいは、お父さんの支えになれる自分になりたいです。
日本郵便大賞

瀬田川 優さん (20歳/岐阜県)

プールの授業は好きじゃなかった。
日焼けはするし、着替えは面倒。
冷たすぎるシャワーを浴びて、十秒消毒槽に浸かり、地獄の釜のように熱せられた地面を歩く。
唇が真っ青になって、ガチガチと歯を鳴らすほど寒い日もあった。
そんなプールの授業を終えた後。
まだ濡れている髪をタオルに包みながら、ヘトヘトになって木の香る机に頬を寄せる。
心地よい扇風機の音が風と共に私たちを撫でる。
面倒くさくて愛しかった日々。
もう一度あの日々に戻れたなら、

プールの授業は好きじゃなかった。 日焼けはするし、着替えは面倒。 冷たすぎるシャワーを浴びて、十秒消毒槽に浸かり、地獄の釜のように熱せられた地面を歩く。 唇が真っ青になって、ガチガチと歯を鳴らすほど寒い日もあった。 そんなプールの授業を終えた後。 まだ濡れている髪をタオルに包みながら、ヘトヘトになって木の香る机に頬を寄せる。 心地よい扇風機の音が風と共に私たちを撫でる。 面倒くさくて愛しかった日々。 もう一度あの日々に戻れたなら。

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プールの授業は好きじゃなかった。 日焼けはするし、着替えは面倒。 冷たすぎるシャワーを浴びて、十秒消毒槽に浸かり、地獄の釜のように熱せられた地面を歩く。 唇が真っ青になって、ガチガチと歯を鳴らすほど寒い日もあった。 そんなプールの授業を終えた後。 まだ濡れている髪をタオルに包みながら、ヘトヘトになって木の香る机に頬を寄せる。 心地よい扇風機の音が風と共に私たちを撫でる。 面倒くさくて愛しかった日々。 もう一度あの日々に戻れたなら。
日本郵便大賞

安藤葵里香さん (21歳/静岡県)

彼女が私の住む寮にやってきた時、私の心は喜びに満ちていましたが、同時に不安でもありました。
彼女の故郷は戦争をしていたからです。
でも、彼女は寂しそうな素振りを少しも見せませんでした。
よく笑い、皆に優しく、夜遅くまで話したり、「これ何!?」と蒟蒻を珍しがって食べたり、一緒に朝日を見たりもしました。
ただ一度、テレビから流れた映像を見て、顔を覆った彼女の姿を見ました。
どうか、一日でも早く、彼女が安心して故郷に帰れる日が来ますように。

彼女が私の住む寮にやってきた時、私の心は喜びに満ちていましたが、同時に不安でもありました。 彼女の故郷は戦争をしていたからです。 でも、彼女は寂しそうな素振りを少しも見せませんでした。 よく笑い、皆に優しく、夜遅くまで話したり、「これ何!?」と蒟蒻を珍しがって食べたり、一緒に朝日を見たりもしました。 ただ一度、テレビから流れた映像を見て、顔を覆った彼女の姿を見ました。 どうか、一日でも早く、彼女が安心して故郷に帰れる日が来ますように。

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彼女が私の住む寮にやってきた時、私の心は喜びに満ちていましたが、同時に不安でもありました。 彼女の故郷は戦争をしていたからです。 でも、彼女は寂しそうな素振りを少しも見せませんでした。 よく笑い、皆に優しく、夜遅くまで話したり、「これ何!?」と蒟蒻を珍しがって食べたり、一緒に朝日を見たりもしました。 ただ一度、テレビから流れた映像を見て、顔を覆った彼女の姿を見ました。 どうか、一日でも早く、彼女が安心して故郷に帰れる日が来ますように。
日本郵便大賞

中原隼人さん (38歳/神奈川県)

母上、
自分が読み終わった本を「これ読まんね」と野菜と一緒に送ってくれるのはとてもありがたいんだけど 図書館で借りた本を入れちゃいかんて。
早く返さないといけないから寝食忘れて読んだばい。
五木寛之さんの「青春の門」なぜ4巻目から送る?
夢中になったけど、どうせなら1巻目から読みたかった。
おかげ様で素敵な本に巡り会えました。
母よ、私は荒野を目指す。

母上、 自分が読み終わった本を「これ読まんね」と野菜と一緒に送ってくれるのはとてもありがたいんだけど 図書館で借りた本を入れちゃいかんて。 早く返さないといけないから寝食忘れて読んだばい。 五木寛之さんの「青春の門」なぜ4巻目から送る? 夢中になったけど、どうせなら1巻目から読みたかった。 おかげ様で素敵な本に巡り会えました。 母よ、私は荒野を目指す。

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母上、 自分が読み終わった本を「これ読まんね」と野菜と一緒に送ってくれるのはとてもありがたいんだけど 図書館で借りた本を入れちゃいかんて。 早く返さないといけないから寝食忘れて読んだばい。 五木寛之さんの「青春の門」なぜ4巻目から送る? 夢中になったけど、どうせなら1巻目から読みたかった。 おかげ様で素敵な本に巡り会えました。 母よ、私は荒野を目指す。
日本郵便大賞

齋藤昭人さん (46歳/神奈川県)

薄毛の問題に直面しております。
父も祖父もツルッツルで、隔世遺伝もへったくれもありません。
つい先日、祖母のウィッグ疑惑も判明致しました。
まさに四面楚歌、八方塞がり、現実頭皮?できません。
とはいえ、血筋を恨む気は毛頭ございません。
猫の手ならぬ、猫の毛も借りたい、一毛不抜の思いです。
毛根なことも言ってられません。
引かれる後ろ髪も少ないので、願いを毛紙、いや手紙に託し、一言。
「生えてきて。」
神頼みならぬ、髪頼みです。

薄毛の問題に直面しております。 父も祖父もツルッツルで、隔世遺伝もへったくれもありません。 つい先日、祖母のウィッグ疑惑も判明致しました。 まさに四面楚歌、八方塞がり、現実頭皮? できません。 とはいえ、血筋を恨む気は毛頭ございません。 猫の手ならぬ、猫の毛も借りたい、一毛不抜の思いです。 毛根なことも言ってられません。 引かれる後ろ髪も少ないので、願いを毛紙、いや手紙に託し、一言。 「生えてきて。」 神頼みならぬ、髪頼みです。

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薄毛の問題に直面しております。 父も祖父もツルッツルで、隔世遺伝もへったくれもありません。 つい先日、祖母のウィッグ疑惑も判明致しました。 まさに四面楚歌、八方塞がり、現実頭皮? できません。 とはいえ、血筋を恨む気は毛頭ございません。 猫の手ならぬ、猫の毛も借りたい、一毛不抜の思いです。 毛根なことも言ってられません。 引かれる後ろ髪も少ないので、願いを毛紙、いや手紙に託し、一言。 「生えてきて。」 神頼みならぬ、髪頼みです。
日本郵便大賞

梅田奈美さん (55歳/奈良県)

「酒…」
長い間寝たきりだったNさんが切れ切れに発したこの言葉から 病棟で「Nさんプロジェクト」発足!
内科医を説得、許可をもらい、家族にも協力してもらって、大好きだった「黒霧島」をコップでちびり…
何と、低かった酸素飽和度が上がり、顔色がほんのり桜色に
「生」の輝きを見せてもらえた瞬間でした。
あの時の満足気な表情が忘れられなくて 私達ナースは今日も、患者さんの「願い」を受信すべく、心のアンテナを立てて働きます。

「酒…」 長い間寝たきりだったNさんが切れ切れに発したこの言葉から 病棟で「Nさんプロジェクト」発足! 内科医を説得、許可をもらい、家族にも協力してもらって、大好きだった「黒霧島」をコップでちびり… 何と、低かった酸素飽和度が上がり、顔色がほんのり桜色に 「生」の輝きを見せてもらえた瞬間でした。 あの時の満足気な表情が忘れられなくて 私達ナースは今日も、患者さんの「願い」を受信すべく、心のアンテナを立てて働きます。

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「酒…」 長い間寝たきりだったNさんが切れ切れに発したこの言葉から 病棟で「Nさんプロジェクト」発足! 内科医を説得、許可をもらい、家族にも協力してもらって、大好きだった「黒霧島」をコップでちびり… 何と、低かった酸素飽和度が上がり、顔色がほんのり桜色に 「生」の輝きを見せてもらえた瞬間でした。 あの時の満足気な表情が忘れられなくて 私達ナースは今日も、患者さんの「願い」を受信すべく、心のアンテナを立てて働きます。
日本郵便大賞

阿部誠一さん (68歳/埼玉県)

非常勤講師として小学校勤務初日。
「じいじ」と廊下ですれ違いざま 大声で1年生の孫が声をかけてきました。
おまけに周りの子に「うちのじいじだよ」と教えています。
あれほど「学校では先生と呼ぶんだよ」と話していたのですが、孫はお構いなしに笑顔で「じいじ」を連発。
嬉しい響きではあるのですが「先生だからね」と優しく言い続けています。

非常勤講師として小学校勤務初日。 「じいじ」と廊下ですれ違いざま 大声で1年生の孫が声をかけてきました。 おまけに周りの子に「うちのじいじだよ」と教えています。 あれほど「学校では先生と呼ぶんだよ」と話していたのですが、孫はお構いなしに笑顔で「じいじ」を連発。 嬉しい響きではあるのですが「先生だからね」と優しく言い続けています。

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非常勤講師として小学校勤務初日。 「じいじ」と廊下ですれ違いざま 大声で1年生の孫が声をかけてきました。 おまけに周りの子に「うちのじいじだよ」と教えています。 あれほど「学校では先生と呼ぶんだよ」と話していたのですが、孫はお構いなしに笑顔で「じいじ」を連発。 嬉しい響きではあるのですが「先生だからね」と優しく言い続けています。
日本郵便大賞

萩原純子さん (70歳/東京都)

何年か前、突然一本の電話があった。
「オレ、オレ!」
詐欺の電話だろう。
私はすかさず「うちには自分のことを俺と言う息子はいません。」と言ってやると電話は切れた。
私はしばらくボーッとしてしまった。
息子が本当に「オレオレ!」と言ってくれたらどんなに嬉しいだろうか、と。
彼には障害があり話せないのだ。
一度でいい、「母さん!」と呼ばれてみたい。
「母さん! こづかいくれ。」でもいい。
「母さん!」と呼ぶ声を聞いてみたい。

何年か前、突然一本の電話があった。 「オレ、オレ!」 詐欺の電話だろう。私はすかさず「うちには自分のことを俺と言う息子はいません。」と 言ってやると電話は切れた。 私はしばらくボーッとしてしまった。 息子が本当に「オレオレ!」と言ってくれたらどんなに嬉しいだろうか、と。 彼には障害があり話せないのだ。 一度でいい、「母さん!」と呼ばれてみたい。 「母さん! こづかいくれ。」でもいい。 「母さん!」と呼ぶ声を聞いてみたい。

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何年か前、突然一本の電話があった。 「オレ、オレ!」 詐欺の電話だろう。私はすかさず「うちには自分のことを俺と言う息子はいません。」と 言ってやると電話は切れた。 私はしばらくボーッとしてしまった。 息子が本当に「オレオレ!」と言ってくれたらどんなに嬉しいだろうか、と。 彼には障害があり話せないのだ。 一度でいい、「母さん!」と呼ばれてみたい。 「母さん! こづかいくれ。」でもいい。 「母さん!」と呼ぶ声を聞いてみたい。
日本郵便大賞

須藤慶子さん (77歳/埼玉県)

「もしもし お母さん」と娘のはずんだ声
「家の片づけをしたら あの机がでてきたの」
その机は娘の長男の入学祝に 亡くなった夫が手作りしておくったもの。
「それでね、机の裏を見たら お父さんの字で『祝・学ぶは人となる』と書いてあったの」
夫はたいそうきびしい父親であった。
そんな父に娘は反発し続けた。
時がたち今やっと父から娘へエールが届いた。
あなた、なかなか いい事 書いたじゃない!
ありがとう。
又、時々、娘に手紙おくってください。

「もしもしお母さん」と娘のはずんだ声 「家の片づけをしたら あの机がでてきたの」 その机は娘の長男の入学祝に亡くなった夫が手作りしておくったもの。 「それでね、机の裏を見たらお父さんの字で『祝・学ぶは人となる』と書いてあったの」 夫はたいそうきびしい父親であった。 そんな父に娘は反発し続けた。 時がたち今やっと父から娘へエールが届いた。 あなた、なかなか いい事 書いたじゃない! ありがとう。 又、時々、娘に手紙おくってください。

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「もしもしお母さん」と娘のはずんだ声 「家の片づけをしたら あの机がでてきたの」 その机は娘の長男の入学祝に亡くなった夫が手作りしておくったもの。 「それでね、机の裏を見たらお父さんの字で『祝・学ぶは人となる』と書いてあったの」 夫はたいそうきびしい父親であった。 そんな父に娘は反発し続けた。 時がたち今やっと父から娘へエールが届いた。 あなた、なかなか いい事 書いたじゃない! ありがとう。 又、時々、娘に手紙おくってください。
日本郵便大賞

大藪 猛さん (82歳/千葉県)

「老爺の嫉妬心」
私はこの十二月八十三才になる。
同じ歳の家内は認知症になって久しい。
家内には私と一緒になる前 付き合っていた男性がいたらしい。
最近その彼と私を間違えるのである。
はじめは誰のことか分からなかった。
だが、今は分かっていても返事をしている。
家内が嬉しそうにするからである。
家内はずっと彼のこと 心の奥に秘めていたのだろうか。
今日も朝から複雑な心境で返事をしています。

「老爺の嫉妬心」 私はこの十二月八十三才になる。 同じ歳の家内は認知症になって久しい。 家内には私と一緒になる前 付き合っていた男性がいたらしい。 最近その彼と私を間違えるのである。 はじめは誰のことか分からなかった。 だが、今は分かっていても返事をしている。 家内が嬉しそうにするからである。 家内はずっと彼のこと 心の奥に秘めていたのだろうか。 今日も朝から複雑な心境で返事をしています。

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「老爺の嫉妬心」 私はこの十二月八十三才になる。 同じ歳の家内は認知症になって久しい。 家内には私と一緒になる前 付き合っていた男性がいたらしい。 最近その彼と私を間違えるのである。 はじめは誰のことか分からなかった。 だが、今は分かっていても返事をしている。 家内が嬉しそうにするからである。 家内はずっと彼のこと 心の奥に秘めていたのだろうか。 今日も朝から複雑な心境で返事をしています。

郵便名柄館賞

郵便名柄館賞

前田琉成さん (10歳/埼玉県)

ぼくが小さい頃、じいじは朝早く家に来て保育園の送りむかえをしてくれました。
そして夜遅くまでママの帰りを一緒に待ってくれました。
今ぼくは十才になりました。
けい老の日にじいじに何かあげたいのですが、
「もうなんでも持っているから何もいらないよ」
とじいじは言います。
でもぼくは、じいじがいつもポケットにくしを持っているのを知っています。
神様、どうかじいじのかみの毛を昔みたいにフサフサにしてあげてください。

ぼくが小さい頃、じいじは朝早く家に来て保育園の送りむかえをしてくれました。 そして夜遅くまでママの帰りを一緒に待ってくれました。 今ぼくは十才になりました。 けい老の日にじいじに何かあげたいのですが、 「もうなんでも持っているから何もいらないよ」 とじいじは言います。 でもぼくは、じいじがいつもポケットにくしを持っているのを知っています。 神様、どうかじいじのかみの毛を昔みたいにフサフサにしてあげてください。

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ぼくが小さい頃、じいじは朝早く家に来て保育園の送りむかえをしてくれました。 そして夜遅くまでママの帰りを一緒に待ってくれました。 今ぼくは十才になりました。 けい老の日にじいじに何かあげたいのですが、 「もうなんでも持っているから何もいらないよ」 とじいじは言います。 でもぼくは、じいじがいつもポケットにくしを持っているのを知っています。 神様、どうかじいじのかみの毛を昔みたいにフサフサにしてあげてください。
郵便名柄館賞

髙井俐人さん (19歳/神奈川県)

僕はトランスジェンダーだ。
体は男、心は女、俗に言う性同一性障害だ。
もうすぐ20歳になる僕は、母に振袖を見に行こうと言われ、そのタイミングで告白した。
母は泣いた。でもすぐこう言った。
「20歳のプレゼント、娘としてもう一度名前をつけていい?」と。
僕も泣いた。
「最高のプレゼント、待ってるね」
それから母は、ノートに沢山女性の名前を書いているようだ。
良い母を持てたこと、幸せに思うと同時に、プレゼントが楽しみだ。

僕はトランスジェンダーだ。 体は男、心は女、俗に言う性同一性障害だ。 もうすぐ20歳になる僕は、母に振袖を見に行こうと言われ、そのタイミングで告白した。 母は泣いた。でもすぐこう言った。 「20歳のプレゼント、娘としてもう一度名前をつけていい?」と。 僕も泣いた。 「最高のプレゼント、待ってるね」 それから母は、ノートに沢山女性の名前を書いているようだ。 良い母を持てたこと、幸せに思うと同時に、プレゼントが楽しみだ。

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僕はトランスジェンダーだ。 体は男、心は女、俗に言う性同一性障害だ。 もうすぐ20歳になる僕は、母に振袖を見に行こうと言われ、そのタイミングで告白した。 母は泣いた。でもすぐこう言った。 「20歳のプレゼント、娘としてもう一度名前をつけていい?」と。 僕も泣いた。 「最高のプレゼント、待ってるね」 それから母は、ノートに沢山女性の名前を書いているようだ。 良い母を持てたこと、幸せに思うと同時に、プレゼントが楽しみだ。
郵便名柄館賞

橘髙智貴さん (33歳/広島県)

昔から文字を書くのが好きだった。
妻には付き合っていた当時はもちろん、今でも手紙を書くほどだ。
落ち着いた状態で書く文字は、気持ちをしっかりと伝える力がある。
でも読んでいない手紙がひとつある。
結婚式で両親に向けてサプライズで読むはずだった手紙。
昔を思い出して泣きながら書いたが、
コロナで式は中止となり、日の目を見ていない。
渡すのも味気ないと思い2年が経った。
今更で照れ臭いが、両親に感謝を告げる勇気と機会が欲しい。

昔から文字を書くのが好きだった。 妻には付き合っていた当時はもちろん、今でも手紙を書くほどだ。 落ち着いた状態で書く文字は、気持ちをしっかりと伝える力がある。 でも読んでいない手紙がひとつある。 結婚式で両親に向けてサプライズで読むはずだった手紙。 昔を思い出して泣きながら書いたが、 コロナで式は中止となり、日の目を見ていない。 渡すのも味気ないと思い2年が経った。 今更で照れ臭いが、両親に感謝を告げる勇気と機会が欲しい。

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昔から文字を書くのが好きだった。 妻には付き合っていた当時はもちろん、今でも手紙を書くほどだ。 落ち着いた状態で書く文字は、気持ちをしっかりと伝える力がある。 でも読んでいない手紙がひとつある。 結婚式で両親に向けてサプライズで読むはずだった手紙。 昔を思い出して泣きながら書いたが、 コロナで式は中止となり、日の目を見ていない。 渡すのも味気ないと思い2年が経った。 今更で照れ臭いが、両親に感謝を告げる勇気と機会が欲しい。
郵便名柄館賞

松田良弘さん (47歳/大阪府)

入院中の僕の病室に、女性が訪ねて来た。
「元気になったらまた裸を見せてね」
居合わせた妻は絶句した。
彼女は、僕が子供の頃から通っている銭湯のおばちゃんだ。
痩せた太ったは当たり前、僕の裸を一番知っている人だ。
納得した妻は、おばちゃんがくれたフルーツ牛乳を、美味しそうに飲み干した。
〝恋は湯加減が大事〟
昔、妻への想いを相談した時、おばちゃんがくれた言葉だ。
今は天国の番台に座っているおばちゃん。
これからも僕の裸を見守っていて下さい。

入院中の僕の病室に、女性が訪ねて来た。 「元気になったらまた裸を見せてね」 居合わせた妻は絶句した。 彼女は、僕が子供の頃から通っている銭湯のおばちゃんだ。 痩せた太ったは当たり前、僕の裸を一番知っている人だ。 納得した妻は、おばちゃんがくれたフルーツ牛乳を、美味しそうに飲み干した。 〝恋は湯加減が大事〟 昔、妻への想いを相談した時、おばちゃんがくれた言葉だ。 今は天国の番台に座っているおばちゃん。 これからも僕の裸を見守っていて下さい。

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入院中の僕の病室に、女性が訪ねて来た。 「元気になったらまた裸を見せてね」 居合わせた妻は絶句した。 彼女は、僕が子供の頃から通っている銭湯のおばちゃんだ。 痩せた太ったは当たり前、僕の裸を一番知っている人だ。 納得した妻は、おばちゃんがくれたフルーツ牛乳を、美味しそうに飲み干した。 〝恋は湯加減が大事〟 昔、妻への想いを相談した時、おばちゃんがくれた言葉だ。 今は天国の番台に座っているおばちゃん。 これからも僕の裸を見守っていて下さい。
郵便名柄館賞

新井彩子さん (49歳/群馬県)

今日も小学校の給食は「黙食」だ。
マスクの外せる唯一の時間は、「黙って食べる」「向かい合ってはいけない」
静かすぎる教室に 大人は皆、心を痛める。
〝かわいそうに〟
でもね、よくよく見るとハンドサインがちらほら見える。
担任の『おかわりいかが?』のグーサイン。
『牛乳、欲しい』のチョキサイン。
『休み時間、サッカーしよう』なぞのサインで意気投合。
子どもはとてもたくましい。
でもね、やっぱり私はマスクを外した笑顔を見たい。

今日も小学校の給食は「黙食」だ。 マスクの外せる唯一の時間は、「黙って食べる」「向かい合ってはいけない」 静かすぎる教室に 大人は皆、心を痛める。〝かわいそうに〟 でもね、よくよく見るとハンドサインがちらほら見える。 担任の『おかわりいかが?』のグーサイン。 『牛乳、欲しい』のチョキサイン。 『休み時間、サッカーしよう』なぞのサインで意気投合。 子どもはとてもたくましい。 でもね、やっぱり私はマスクを外した笑顔を見たい。

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今日も小学校の給食は「黙食」だ。 マスクの外せる唯一の時間は、「黙って食べる」「向かい合ってはいけない」 静かすぎる教室に 大人は皆、心を痛める。〝かわいそうに〟 でもね、よくよく見るとハンドサインがちらほら見える。 担任の『おかわりいかが?』のグーサイン。 『牛乳、欲しい』のチョキサイン。 『休み時間、サッカーしよう』なぞのサインで意気投合。 子どもはとてもたくましい。 でもね、やっぱり私はマスクを外した笑顔を見たい。
郵便名柄館賞

栗田道徳さん (57歳/神奈川県)

うちのさきちゃん。
君は24年の人生を狭いベッドと限られた世界で過してきた。
共に旅する事もできなかったね。
でも父さんは面白い事を考えたよ。
自分の描いた絵の中で君の心を旅させようと。
美しい景色の中に 楽しい街角に、
素敵になった24才の君の姿を描き込んでみた。
君はそんな心の旅を楽しんでくれているかな。
これからも写真には残せない、君の心の旅を描いていこうと思う。
さきちゃんの心が自由に旅してくれることを願って。

うちのさきちゃん。 君は24年の人生を狭いベッドと限られた世界で過してきた。 共に旅する事もできなかったね。 でも父さんは面白い事を考えたよ。 自分の描いた絵の中で君の心を旅させようと。 美しい景色の中に 楽しい街角に、 素敵になった24才の君の姿を描き込んでみた。 君はそんな心の旅を楽しんでくれているかな。 これからも写真には残せない、君の心の旅を描いていこうと思う。 さきちゃんの心が自由に旅してくれることを願って。

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うちのさきちゃん。 君は24年の人生を狭いベッドと限られた世界で過してきた。 共に旅する事もできなかったね。 でも父さんは面白い事を考えたよ。 自分の描いた絵の中で君の心を旅させようと。 美しい景色の中に 楽しい街角に、 素敵になった24才の君の姿を描き込んでみた。 君はそんな心の旅を楽しんでくれているかな。 これからも写真には残せない、君の心の旅を描いていこうと思う。 さきちゃんの心が自由に旅してくれることを願って。
郵便名柄館賞

平手ゆかりさん (60歳/広島県)

昭和14年生まれの母は、農家の嫁として「おしん」さながら働きづめ。
私の人生は何だったのかとこぼしつつ、認知症になった父に今日も怒鳴られる。
昭和37年生まれの私は、25過ぎたらクリスマスケーキと世間に脅されながらも、リベラルな夫と結婚したが、養われの身はちょっぴり肩身が狭い。
さて平成生まれの娘、パートナーと生活費折半、男女平等で頑張る。
女性3代のこの変化!
女性が生きやすくなっていると信じたい。

昭和14年生まれの母は、農家の嫁として「おしん」さながら働きづめ。 私の人生は何だったのかとこぼしつつ、認知症になった父に今日も怒鳴られる。 昭和37年生まれの私は、25過ぎたらクリスマスケーキと世間に脅されながらも、リベラルな夫と結婚したが、養われの身はちょっぴり肩身が狭い。 さて平成生まれの娘、パートナーと生活費折半、男女平等で頑張る。 女性3代のこの変化! 女性が生きやすくなっていると信じたい。

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昭和14年生まれの母は、農家の嫁として「おしん」さながら働きづめ。 私の人生は何だったのかとこぼしつつ、認知症になった父に今日も怒鳴られる。 昭和37年生まれの私は、25過ぎたらクリスマスケーキと世間に脅されながらも、リベラルな夫と結婚したが、養われの身はちょっぴり肩身が狭い。 さて平成生まれの娘、パートナーと生活費折半、男女平等で頑張る。 女性3代のこの変化! 女性が生きやすくなっていると信じたい。
郵便名柄館賞

小林明文さん (65歳/埼玉県)

戦場から帰った父は警察官になった。
しかし、たくさんの中国人を殺めてしまった良心の呵責に耐えかね職を辞した。
故郷に戻り結婚し、母と自営業を営み姉と私を育てた。
晩年、父は戦争の語り部となった。
「平和を愛する子どもたちを育てろよ」
教師となった私に父の眼差しと背中はそう語っていた。
教師として36年、退職後は朗読を通して「平和の種蒔き」をしている。
父からバトンを受け継いだ歴史のリレーランナーとして。

戦場から帰った父は警察官になった。 しかし、たくさんの中国人を殺めてしまった良心の呵責に耐えかね職を辞した。 故郷に戻り結婚し、母と自営業を営み姉と私を育てた。 晩年、父は戦争の語り部となった。 「平和を愛する子どもたちを育てろよ」 教師となった私に父の眼差しと背中はそう語っていた。 教師として36年、退職後は朗読を通して「平和の種蒔き」をしている。 父からバトンを受け継いだ歴史のリレーランナーとして。

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戦場から帰った父は警察官になった。 しかし、たくさんの中国人を殺めてしまった良心の呵責に耐えかね職を辞した。 故郷に戻り結婚し、母と自営業を営み姉と私を育てた。 晩年、父は戦争の語り部となった。 「平和を愛する子どもたちを育てろよ」 教師となった私に父の眼差しと背中はそう語っていた。 教師として36年、退職後は朗読を通して「平和の種蒔き」をしている。 父からバトンを受け継いだ歴史のリレーランナーとして。
郵便名柄館賞

渡邉 健さん (80歳/東京都)

最近母の逝った歳になって母との事よく想い出す。
逃げ惑う東京空襲時、母の背中でしちゃったおもらし。
父の戦死公報が届いた時の母の号泣。
結核に罹った小学生の僕と電車で病院通い。
中学に入る頃 母から結婚したい人が居るとの相談、相手は母の職場の同僚で優しい人。
しかし僕はただ猛反対。
その時の母の困惑したような悲しい顔。
結局母は結婚しなかった。
今になって母さんの幸せを奪ってしまった反対をした事、深く後悔してます。
許して下さい。

最近母の逝った歳になって母との事よく想い出す。 逃げ惑う東京空襲時、母の背中でしちゃったおもらし。 父の戦死公報が届いた時の母の号泣。 結核に罹った小学生の僕と電車で病院通い。 中学に入る頃 母から結婚したい人が居るとの相談、相手は母の職場の同僚で優しい人。 しかし僕はただ猛反対。 その時の母の困惑したような悲しい顔。 結局母は結婚しなかった。 今になって母さんの幸せを奪ってしまった反対をした事、深く後悔してます。 許して下さい。

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最近母の逝った歳になって母との事よく想い出す。 逃げ惑う東京空襲時、母の背中でしちゃったおもらし。 父の戦死公報が届いた時の母の号泣。 結核に罹った小学生の僕と電車で病院通い。 中学に入る頃 母から結婚したい人が居るとの相談、相手は母の職場の同僚で優しい人。 しかし僕はただ猛反対。 その時の母の困惑したような悲しい顔。 結局母は結婚しなかった。 今になって母さんの幸せを奪ってしまった反対をした事、深く後悔してます。 許して下さい。
郵便名柄館賞

麻野明子さん (84歳/大阪府)

とある母子寮へ手遊び、読み聞かせ、手作りプレゼントをしているばぁば軍団です。
子供達を喜ばせたく図書館巡りに百均物色と喧喧諤諤の日々。
車は欠かせません。
しかし高齢を理由に息子達から運転禁止令発令。
そこで年金者でも買える自動運転車を一日でも早く普及させて下さい。
グレーの髪を靡かせ 虹色の自動運転車で認知症をぶっとばし、生き甲斐に向け ばぁば力全開で進めるようにお力をおかし下さい。
もちろん制限速度厳守!!

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